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2030年のビジョンに「サステナブルな社会の発展に貢献する先進的グローバルヘルスケアカンパニー」を掲げる、国内製薬大手の第一三共株式会社。同社では、新薬メーカーとして世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献するために、市場規模が大きい日本・欧米・中国を中心に、グローバルに革新的な医薬品を提供すべく取り組んでいます。
リンプレスは、同社が目指す業務部門が自ら課題の洗い出しやIT企画立案を実行し、DXを主導できる体制を作ることを目的として、2022年7月に「IT企画研修(インハウス)」を実施いたしました。
今回は、IT企画研修の実施に至った背景や導入効果について、製薬技術本部 CMC企画部 技術イノベーショングループの公文 道子様と荻野 裕子様のお二人にお話しを伺いました。
ーリンプレスに依頼する前は、どのような課題をお持ちだったのでしょうか。
荻野様:
毎年、各部署から「こういうシステムを導入したい」という話がいくつか上がってくるのですが、いざ導入に向けて詳しく話を聞いてみると「自分たちがシステムで実現したいことが定まっていない」というケースが多々ありました。
そこで、今後は業務部門主導でITを活用した課題解決を進められるようになるためにも、IT企画立案の進め方を体系的に学んでもらう必要があると考えていました。
ーリンプレスに依頼を決めたのは、どのような経緯があったのでしょうか。
公文様:
もともと当グループの他のメンバーがリンプレスの研修を受講していて好評だったことや、Webサイトやメールでも様々な情報を頂いていたので、グループ内でも随時情報を共有していました。
その中でちょうど、弊社の課題にフィットしそうなIT企画研修に関するご案内があったため、まずは荻野さんお一人で公開講座に参加頂きました。
荻野様:
私自身、IT研修の受講は初めてでしたが、研修で学んだ体系立てられた考え方・方法論は「自分たちのビジネスとしてやりたいこと、システムでやりたいことを整理するのに有効である」と思いました。
業務部門のメンバーもこの研修を受けることで、効率よく情報を整理し、業務改善のプロセスに繋げていくことができると思い、今回インハウス研修を実施するに至りました。
ただ、公開講座では“スーパーマーケットの商品計画業務”が題材で、自分たちの業務とは若干かけ離れているなと感じました。
弊社の受講対象者はIT企画経験が少ない業務部門が大半でしたので、受講者の業務に近いテーマで演習を実施する方が、より身近なものとして捉えられるのではないかと考えました。
リンプレスからもインハウス研修の場合は、実施内容を柔軟にカスタマイズすることが可能であるといった提案を受けたため、今回はインハウス研修として演習テーマ作成から研修実施までを依頼しました。
ー実際に研修を実施した上で、良かった点や改善するべき点があれば教えて下さい。
荻野様:
今回は自分たちの身近な業務を題材にテーマを選定し、様々なアレンジやカスタマイズをして作り込むことができたので、参加者同士のディスカッションも活発になりましたし、実践に近い形で研修を実施することが出来た点は良かったと考えています。
また、こういったご時世なのでオンライン開催とすることも検討していましたが、対面形式で実施することでより議論が活発になったと思います。途中、受講者が自ら進んでホワイトボードを会場に持ち込んで議論を始める場面もあり、積極的に研修に参加してもらえて良かったと思っています。
改善点を挙げるとすれば、もともと公開講座では2日間かけて行う内容を1日に凝縮したということもあり、もう少し時間をかけて最後まで一通り説明を受けられるとより理解が深まったのではないかと感じています。
ただ、今回は初めて研修を実施することもあり、参加者の反応を確認する意味でもまずは1日で実施しました。想像以上に参加者から「参考になった」「受講してよかった」と言ってもらえたので、今後も実施を検討したいと考えています。
公文様:
講師の石津さんや川上さんに多くのアドバイスをいただけたことも良かったですね。
討議がなかなか上手くまとまらない場面でも、的確なアドバイスをいただくなど、より効果的な研修となるような様々な工夫をしていただきました。
事務局の私たちも、オリジナルの演習ケースを作成してもらうだけではなく、当社の課題や状況を汲み取ったグループ編成を提案いただくなど、運営面でも多くのサポートをしていただきました。
ーIT企画研修は、どのような企業にマッチすると思いますか。
荻野様:
弊社に限らず、ユーザがIT部門やITベンダにシステム開発や導入を丸投げしてしまって評価の時点でミスマッチが起きることもあるため、実際に業務を行う業務部門に企画段階から積極的に参加してほしいと考えている企業にはお勧めしたいです。
また、この研修で学べる方法論やフレームワークはソフトウェア開発やシステム導入の場面に限らず、様々な場面で活用できるものだと思うので、日々の業務改善を目指す部署の方でも有効であると思います。
ー今後の展望やリンプレスに期待することがあれば教えて下さい。
荻野様:
AIやRPA(Robotic Process Automation:ソフトウェアロボットによる業務自動化)など新しいデジタル技術を習得したいという方は多いのですが、それらを正しく活用するためには今あるビジネスや業務の課題をきちんと捉え、その課題をどのように解決するかといった情報整理が出来なければならないと思います。
全員がそうなる必要はありませんが、業務部門に数名はこのようなエキスパート人材がいることが理想ですので、今後も業務部門に対する教育は継続して実施していきたいと考えています。
公文様:
今後マーケットのグローバル化や他社連携機会の増加などに伴い、業務フローも複雑になるため、ITを使って業務を効率化することは至上命題となります。そのためにも、業務部門にもっと現場の課題を的確に捉え、ビジネス変革を実現できるような人を増やしていきたいと考えています。
リンプレスは今回の研修に留まらず、より実践的な演習コースや実務応用におけるコーチング、DX推進人材に必要となるデザイン思考研修など多様な研修をご提供されておられますが、これらは我々も関心を寄せている内容です。
今後、全社のDX推進を担うDX推進本部とも相談しながら、効果的な人材育成施策を打っていきたいと考えています。
※今回導入いただいた「IT企画研修」の詳細はこちら
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